中学3年 コミュニケーション授業⑥
2012.01.23
昨年度に引き続き、「児童生徒のコミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験事業」の一環として、中学3年生で行っているコミュニケーション授業。今回は昨年行われた4、7組担当の柴幸男さんの授業の最終回についてご報告します。
最終回は前回創ったラップを再考し、発表の練習。放課後には本校の講堂で発表会を行いました。
柴さんが本日の流れについて説明されています。
発表の練習。マイクパフォーマンスも教わっています。
発表会の前にクラス全員で集まって気合いをいれています。
発表会の様子。講堂がまるでライブ会場のようです。
発表会には多くの保護者の方々もお見えになり、温かい目で鑑賞してくださいました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
3回の授業を受けた生徒たちの感想をいくつか紹介します。
「みんなで声を合わせて何かを歌ったり叫んだりするのはなぜかとても楽しかった。初めはラップなんて難しいと思っていたけれどやってみると意外にできて、うまく韻を踏めたりすると楽しかった。修学旅行のささいな思い出をラップにしたことで、一生忘れられないものになったと思う」
「言葉をリズムにのせて歌うのがとても面白く。気持ちがよかった。ラップにするとつまらないことでも、おもしろく感じた。他の班の行動を知ることができたので、思い出が増えたような気がします」
「修学旅行の思い出をラップにすることは難しかったが、作り終わってみてとても達成感があった。作っている途中で、修学旅行の色々な思い出がもっと印象的になった」
「自分たちだけではなく他の人たちのラップを聞くことで、また新しい発見ができたと思います」
「活動前は修学旅行は自分の中にとっておくような思い出だったけれど、授業を通して誰かに伝えたいような思い出になったと思う」
「今まで、修学旅行や校外研修のことについて作文する機会はあっても、よもやラップの歌詞を作ることになるとは思いもしませんでした。はじめは苦戦したものの、書いてみると、8小節という限られた中で意志を伝えるだけではなく、リズム、イントネーションなどからも思いを伝えられるんだと思い、とても興味深い体験ができました」
生徒たちは、班のメンバーと共に、修学旅行を振り返りながら、一つの作品を創り発表したことで、旅行の体験をより深めることができたように思います。また、言葉をリズムにのせることのおもしろさ、伝わり合うことの喜びなども体験できたようです。ただ、そう書きながら、第一線で活躍されているアーティストの方々と出会い、3回の授業を通して彼らが学んだことは、体系的に言葉にできるものではないように思ってもいます。私がここで書き連ねていること以上の何かを、きっと彼らは学び取っているのでしょう。
今回の体験を通して、彼らの修学旅行がより意義深いものになったのであれば、授業を企画した者として本当に嬉しく思います。何年か経った時に、彼らが今回の修学旅行や発表会のことをふと思い出して、自分たちで創ったラップを口ずさんだりしたら素敵だなあなどとと、夢想しています。
最後になりましたが、お忙しい中、本校の生徒の為に授業を行ってくださった、柴幸男さんやアシスタントの方々に御礼申し上げます。本当にありがとうございました。